アトミック・ケーキ(ウラン-235)
2025
ミクストメディア(回転式ケーキ台、ステンレス、アクリル絵具、石、粘土、キャンバス、EVA)
36cm × 39cm × 39cm
Atomic Cake (Uranium-235)
mixed media (rotating cake stand, stainless steel, acrylic paint, stone, clay, canvas, EVA foam)

《アトミック・ケーキ(ウラン-235)》というタイトルは、1950年代にアメリカのシカゴで生まれたAtomic Cakeと呼ばれるケーキの名前に由来します。アメリカの原子力時代(Atomic Age)に、軍事利用されたばかりの原子力技術を連想させる言葉が消費社会の中の日常的な商品の名前としてポジティブに使用されていることに対する違和感から本作を着想しました。

ウラン-235は核兵器と原子力発電に必要な物質で放射性、核分裂性という性質があります。ウラン-235は第二次世界大戦で広島に投下された原子爆弾に用いられた物質でもあります。ウランは採掘から濃縮という産業的なプロセスを経ることで使用可能な核燃料となります。

《アトミック・ケーキ(ウラン-235)》は、ウランという原子力技術の基底にある物質をモチーフにしたケーキ型の彫刻作品です。ウランと核燃料の製造過程で生成される物質のイメージからこの作品は構成されます。

ケーキの各層には、ウラン鉱物、地下に埋め込まれた人工的な金属性の物質、ウラン濃縮の中間生成物であるイエローケーキ、アトミック・ケーキと同時代のアメリカで発売されたAtomic FireBallというキャンディのイメージが反映されています。ケーキ上面にはウラン原子をモチーフとして作成した図像が配置され、その図像の周囲は核燃料ペレットを模した要素でデコレーションされています。